あなたは“モラハラ夫”に悩まされていませんか?
家庭内でのモラハラは、外に出ることが少なく、妻も我慢してしまうことがあります。
また夫がモラハラ男である場合、妻が専業主婦であることが多いのです。
モラハラは、間違いなく人権侵害です。
あなたは我慢する必要なんて全くないんです!
まず!「モラハラ」ってなに?
まずはモラハラの定義について確認していきましょう。
言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせることをいいます。パワハラと同様に、うつ病などのメンタルヘルス不調の原因となることもあります。
「こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」厚生労働省より
こちらは厚生労働省が、職場でのモラハラについて定義を示したものですが、
家庭にも置き換えることができます。
モラハラは“モラルハラスメント”の略。
“モラル”とは道徳や倫理という意味があります。
“ハラスメント”とは人を困らせたり、嫌がらせをすることです。
このふたつが合体したモラルハラスメントは、道徳・倫理に反した相手の心(精神)に対する嫌がらせということになります。
つまり、人として守り行うべき道(倫理)に反した嫌がらせ(虐待)となります。
モラハラの具体例
では実際にモラハラとよばれるものは、どのような行動があるのか見ていきましょう。
威圧的(おどすような)な態度や言動
- 言葉の暴力、暴言(精神的DVといわれることも)
- すぐに怒鳴る
- 些細なことで怒り出す
- 外見をひどい言葉でからかう
- わざと大きな音をだす
[st-kaiwa3]お前、頭おかしいんじゃないの?[/st-kaiwa3]
[st-kaiwa3]お前が全部悪いんだ![/st-kaiwa3]
高圧的(頭ごなしに押さえつける)な態度や言動
- 妻の前で大きなため息や舌打ちなど負の感情をあからさまに表現する
- できていないことをしつこく指摘してくる
- 妻のダメなところや失敗を論う(あげつらう:ささいなことを大げさに言う)
- 妻を脅す(おどす)
- 妻の親族をバカにする
[st-kaiwa3]どんな育てられ方したらお前みたいな人間になるんだよ!?[/st-kaiwa3]
[st-kaiwa3]誰のおかげでメシが食えると思ってるんだ![/st-kaiwa3]
[st-kaiwa3]これ、なんでできてないの?時間あるはずだよね?ねぇなんで??[/st-kaiwa3]
異常な束縛
- 執拗に何度も電話してくる
- 金銭面の締めつけ(必要なお金を渡さないなど経済的DVともいう)
- 外出を禁止される
- 妻を洗脳する
- 細かいところまで口出しをしてくる
[st-kaiwa3]主婦なんだから暇でしょ。なんですぐに電話でないの?[/st-kaiwa3]
[st-kaiwa3]主婦のくせにそんな贅沢(ぜいたく)いらないよね[/st-kaiwa3]
人格を認めない
- 妻を下にみる
- 常に妻をバカにしている
- 理不尽に批判してくる
- 無視する
- 人前で妻を辱める(はずかしめる:恥をかかせる・名誉を傷つける)
- 妻の努力を認めない
[st-kaiwa3]どうせ主婦なんて家でゴロゴロ寝てるだけだろ[/st-kaiwa3]
[st-kaiwa3](他人の前で)こいつ何にもできないバカ女なんですよ~[/st-kaiwa3]
[st-kaiwa3]俺と同じかそれ以上稼げるようになってから、ものを言え[/st-kaiwa3]
。。書いているだけでムカムカしてきました(-“-)
モラハラ夫の特徴
つぎにモラハラをする夫の特徴について、みていきましょう。
- 何でもかんでも妻のせいにする
- 平気で嘘をつく
- 時間に細かい
- 気分が安定しない
- キレやすい
- 自分はいつも正しいと思い込んでいる
- 外面はいい(外ではいいひとで通っている)
- 外では大人しい
- 女性を下にみている言動がある
- 子どもに対して態度が冷たい
- 子どもにも対抗心をむきだしにする
- 他人に厳しい
- 批判されると弱い
- 妻(女性)が力をもつことで自分自身の価値が下がると思っている
- 離婚を切り出すと断固として拒否する
- 粘着質な性格
などがあります。
これらは、いくつかの考えられる具体例・特徴です。
あなたの夫の行動や性格に当てはまるものはないか、いま一度チェックしてみてください。
世の中には他にも、妻の人権を無視する言動がころがっています。
あなたの心を傷つける、このような言動を見過ごしてはいけません。
モラハラ夫の妻に専業主婦が多い理由
さて夫がモラハラ男である場合、妻は専業主婦であるケースが目立ちます。
その理由について考えてみましょう。
家計を支えている人間が偉いという思い込み
日本の家庭では外で働き、給料という目に見える形で収入を得て、
家計を支えているほうが「偉い!」という刷り込みが未だに残っています。
専業主婦は収入がない分、価値のないものと捉(とら)えているモラハラ夫は大勢います。
経済的な不安がある
専業主婦歴が長ければ長いほど、外で働くことに消極的になりがちです。
また専業主婦であることを強いられて、長い間、外で働けていないひともいます。
専業主婦の場合、収入がないため、もし離婚という言葉が頭をよぎっても
経済的な不安が先立ち、モラハラを我慢してしまうケースは少なくありません。
子どものことを考えると離婚に踏み切れない
これは専業主婦に限ったことではありませんが、
専業主婦ならなおさら、経済的な不安が大きく、
シングルマザーとして自分ひとりで子どもを育てていけるかという思いが強くなります。
結果、我慢してしまうケースが多いのです。
DVもパワハラもモラハラも、被害者は最大の弱者で、弱者は大抵争い事が嫌だから
自分さえ我慢すれば平和に暮らせるよねってどんどん我慢するでもその我慢が自分の人生を一生我慢の人生にしてしまう
幸せになるためには、そんな人間に関わった自分に気付いて直ぐに立ち上がり縁を切る努力が必要
— モラハラ夫に立ち向かう妻 (@morahara_nikki) February 5, 2018
考えや価値観が夫の基準で固定されてしまっている
専業主婦として家庭にいることが多い女性は、
「今日は夫だけとしか話をしなかった」という日も多かったりします。
そうすると外の空気感や社会の風、他人の意見というものが入りづらくなります。
当然ながら自分以外のひとの意見や価値観を取り入れるとなると、それは夫ということになりますね。

Yomare / Pixabay
つまり夫の意見に振り回されたり、洗脳されたり、ごく狭い世界の中で生きることになってしまいます。
さも夫の意見が正しいかのような錯覚におちいり、モラハラ被害を受けつづけるなんてことも。
妻自身が専業主婦であることに負い目がある
これは特にいま問題になっていることです。
妻自身が専業主婦という立場に、罪悪感や劣等感を持っているため、
「夫に言われてもしかたない」「私はお金を稼いでいないのだから我慢するべき」
と自分で自分を責めてしまうのです。
さらにモラハラ夫は、そのような専業主婦の心理を敏感に察知して、そこを執拗に攻めてきます。
最終的には妻自身が「自分はダメ人間だ、夫がいないと生きていけない」
と思い込み、夫に逆らえなくなり(洗脳)、どんどん悪循環に陥っていくのです。
モラハラ夫に対抗するために今すぐ気づいてやるべき10のこと
①モラハラを受けている自覚をもつ
まず大前提としてですが、
自分がモラハラをうけているということに気づきましょう。
身体にあきらかな暴力をうけているなら、
自分はDV(ドメスティックバイオレンス:夫婦間暴力)をうけていると気づきます。
でも、モラハラ夫の場合、
「お前が悪いから自分はこんな言い方をしてしまうんだ」
「お前に落ち度があるから仕方なく注意してやっている」
というように、さも妻側に問題があるように攻めてきます。
さきほどもお伝えしましたが、そのような批判を受け続けることで、
妻自身も自分を責めたり、モラハラをうけているということ自体に気づいていないひともいます。
まずはどのような言動がモラハラにあたるのか、
その言動に自分がどれだけ傷ついているのか、
ということに気づくことが、モラハラ夫からの脱却の一歩となります。
②「たまに優しいことがある」そんなの当たり前!
DVやモラハラをうけている妻からよく聞かれるのが
「たまには優しくしてくれることもあるんですよ」
「あのひとにも少しはいいところがあるんです」
という言葉。
こんなのは当たり前のことです!
“優しさ”や“思いやり”は人間として最低限必要な要素で、夫婦間では欠かせないものです。
たまに優しいから、少しはいいところがあるからという曖昧(あいまい)な理由で、
モラハラを許してはいけません!
③子どもへの影響を考える
もしふたりの間にお子さんがいる場合。
目の前で父親が母親にモラハラをしていたら、子どもには確実に悪い影響があります。
最近では“面前DV”という言葉も出てきました。
面前DVとは子どもの前で親が配偶者に暴力をふるうこと
これはDVを前提にしていますが、
私はモラハラを受けつづけている母親、モラハラをし続けている父親を
ずっと見て育った子どもにも、かなりの影響があると考えています。
親の考えや行動は少なからず、子どもに受け継がれるもの。
将来モラハラを平気でしてしまうような第二のモラハラ夫(妻の可能性も)や、
その被害をうけるパートナーを作り出してしまうことにもつながりかねません。
④嫌なものは嫌ときっぱり表現する
嫌なものは嫌ときっぱりとした態度で表現しましょう。
「これぐらいなら我慢できる」といつまでも自分の意見を言わずにいると、
「こいつには、どれだけひどいことを言ってもいいんだ」
「俺には逆らえないんだ」というような、間違った認識をうえつけることになります。
「嫌なことは嫌」とはっきりかつ冷静に話し、自分の意思をしっかり相手に伝えましょう。
⑤モラハラに過剰に反応しない
夫からのモラハラには過剰に反応しないようにしましょう。
泣いたり、ひどく落ち込んだり「自分が悪いんだ」と責めるような態度を示せば、
「こいつなら俺がコントロールできる」
「こいつには俺がいないとダメなんだ」
などと勘違いし、さらに弱みに付け込んできたり、あるいは妻の反応がおもしろくて、
モラハラ的言動がどんどんエスカレートしていく可能性があります。
⑥自分に自信をもつ
モラハラ夫の妻は往々にして、自分に自信のないひとが多いです。
また専業主婦という立場に負い目を感じていて、何も言い返せないという場合も。
モラハラをするような男性は、基本的には外ではいいひとであったり、
気弱だったりで強い反応を返されると、思った以上に弱々しい返答をしてきたりします。
そのため自信に満ちあふれたような女性には、なかなかモラハラ的態度をとることが難しいのです。
⑦外に出てみる・収入を得てみる
これは「自信をもつ」ということに共通します。
外に出て夫以外のひとと触れ合ってみる。
あるいは自宅でできるような在宅ワークなどをしてみて、少しでも収入を得る。
このようなことができれば自分に自信を持つことができますし、気分転換にもなるでしょう。
またいろいろなひとの意見や体験を聞くことで、夫以外の考えを自分の中に吸収でき
自分のされていることが常識の範囲内かそうでないのか、知るきっかけにできます。
⑧モラハラの証拠を残す
もし仮に離婚訴訟となった場合、
明らかに暴力的被害を受けているとわかるDVよりも、証明しにくいのがモラハラです。
モラハラは身体的な被害は少なく、精神への攻撃が主なため、それを証明するのが難しいのです。
また法的にはっきりとモラハラというものが定義されていないので、
モラハラ=即離婚という構造にはなりにくいのです。
シェアしたくなる法律相談所/法的に定義があいまいな「モラハラ」。家庭内問題のケースではどのような法的措置が実行される?
つまりいざという時のために、
- モラハラをうけているときの音声
- LINE・メールの履歴
- 留守電の音声
- 書面での嫌がらせ
- モラハラの内容やそれをうけて自分はどう感じたかを記した日記
- モラハラが原因で精神科やカウンセラーにかかったときの診断書
などの客観的証拠を残しておくことが必要になります。
⑨ひとりで生きられる準備をする
一般的に20代後半以降の大人が、性格を変えるのは難しいといわれています。
ましてモラハラを平気でやるようなひとが、1日や2日で変わるなんて至難の業。
今後のあなたの人生を考えて、ひとりで生きていけるような準備をするのもひとつの方法です。
たとえば仕事に活かせるような資格をとったり、新しい住まいを探すなどもひとつでしょう。
「いつでも私はひとりで生きていける!」
「いつでもシングルマザーになる覚悟はある!」
と腹をくくってしまうと、モラハラ夫に対抗する勇気もでてくるかもしれません。
⑩専門機関に相談する
いくつか攻めの行動を紹介してきました。
ただモラハラ夫に攻められすぎて、そんな気力が残っていないというかたもおられるかもしれません。
あるいはすでに精神的に病んでしまっているというひとも。
そういう場合は無理に抵抗しようとせず、専門機関や病院にすぐに相談することをおすすめします。
また夫と距離をとって(別居など)自分の心と体を癒す時間も必要でしょう。
心身に危険が及ぶような場合は迷わず、夫から逃げて安全を確保することも重要です。
夫婦別々の道を選ぶという選択も
最終手段としては、モラハラ夫に離婚をつきつけて、夫婦別々の道を生きるということも、ひとつだと思います。
どちらかが我慢を強いられる関係は長く続きません。
離婚は容易ではないかもしれませんが、あなたらしい人生を取り戻す、第一歩になるはずです。
さいごに:女性はいろんな生き方ができる!
いまの時代、女性にはいろんな可能性があります。
自分で自分の道を切り開くこともできるし、いろんな選択ができる。
ひと昔前は
- 女は家庭を守っていればいい
- 男が女を食わしてやっている
- 女に学歴なんか必要ない
といわれてきました。
その時代にくらべたら何と自由なことか!
どんな道を選んでも、あなたの人生はあなたのもの。
あなたはどう生きたいですか?
モラハラ夫なんかに縛られている時間がもったいない。
そんなくだらない男からは自由になって、はやく自分らしい人生を取り戻してほしいのです。
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